こんにちは 海嶽kaigakuです。
ご高覧いただきありがとうございます。
岡山桃&マスカットの里 在住
11年間一人で在宅介護をしてきました体験談を主に記載していきたいと思っています。
お役に立てれば幸いです。
趣味) 書道・琴・家庭菜園・作画・マンホールカード収集・空を見る
好きなartist) 米芾beifutu、セザンヌ、小林古径、アリアナ・グランデ、中西圭三(Choo Choo TRAIN)
Contents
24時間在宅介護の経験談
「一目会ったその日から、恋の花咲くこともある」
(パンチDEデート)
突然、恋に落ちますが、介護も突然降ってきます。
機械の経年劣化同様、歳を重ねると人間の身体も劣化してきます。身体も脳も硬くなり、可動域も狭くなり、血管は詰まるし、遺伝子が傷ついてガン細胞もできてしまいます。
平均寿命と健康寿命の差(=不健康期間)は 男性80歳-72歳=8年 女性87歳-74歳=13年間もあります。(厚生労働省2019年白書から)
平均寿命とは、今0歳の赤ちゃんの寿命の平均ですので、70歳まで生きてこられた方の平均の寿命は、もっと長くなります。ゆえに、おおよそ10年以上は健康ではない状態で、歳を重ねる必要があると考えられます。
これが超高齢化社会(65歳以上の高齢者が人口の21%以上)の我が日本なのです。2020年28.8%(厚労省令和3年高齢社会白書)
ですから、介護される、介護することが家庭にやってくるのは当然なのです。それも突然に。
子育てと同じように、予測せぬ何かが起こります。
わたしの「個」が小さくなり、患者に合わせるため自分のペースで物事は進まなくなり、朝、顔を洗うのも忘れる、食事もキッチンで何かしながら立って食べる。そんな介護の日がやってきます。
看取りまでの11年間で培った方法method、参考書、ネット記事にない細々したことも含めお役に立つと思う情報を、まとめてみました。参考にしていただけたら幸いです。
I will be happy if I can be of any help.
老いの坂 いずれ行く道
いずれ行く道です。Do not laugh at old people, that is the way you go.
若い人、健常者には、理解が難しいと思いますが、齢を重ねると体が硬くなり、膝・腰が痛くなり、物が見えにくくなってきます。
また脳の働きも遅くなり、判断力が鈍り、同時にふたつの事ができなくなります。
今話題の高齢者の無理な運転や、通路をふさいでおしゃべりに夢中のご婦人方など、まわりの状況が判断できず、自分のやりたいことだけをしてしまうのです。
こればっかりは、なってみないとわかりません。
いまのあなたは、それを想像できませんよね? でも残念ながらその時はやってきます。
「のど」はすごく大変な任務遂行してるんですよ。ご存知でしたか?
呼吸の空気は気管に送り、食べ物は食道に送り、声も発します。咳もして異物など体内侵入を阻止しています。気管と食道は隣同士、喉の働きだけで分別しています。
普段気にも留めませんが、瞬時に対応してくれています。
この機能に障害がでると、食べ物のが気管、肺に入り、誤嚥(ごえん)性肺炎を起こします。
精密さを維持
人間の身体は、当然のことながら精密機器より精密です。細胞も無言で見返りを求めずに働いてくれています。
ゆえに細胞ひとつひとつが、不摂生などで無駄な損傷を負わないようにしなければなりません。
食事を口から摂れる、排せつが自由にできるなど生活行為を、普段何気なくできていることは、大変幸せなことなのです。
Question How much?
ここで問題です。
往診2回/月・酸素濃縮器・訪問看護5回/週・自動体位変換ベッド&柵と点滴ポンプのレンタル、一か月の費用はいくらでしょうか?
<約35万円です。(介護保険を利用しない場合)2020年>
今からできること
10年後の自分は、今日の過ごし方、今日の食事の内容、それらの「積み重ね」によって形成されていった姿なのです。10年後の自分は、今日の結果発表~!成績表なのです。
努力賞がもらえるよう、介護が必要でないピンピンコロリを目指して、今からできることをやっておきましょう。
ストレスを溜めず、笑顔いっぱいで「ケセラセラ」とポジティブシンキングを心がけ、
生活習慣病を予防し、栄養バランスのとれた食事をよく噛んで摂り、血液サラサラを保ち、
柔軟体操、ラジオ体操だけでも毎日続けましょう!
「みんなの体操」で、脚と腰の運動が意外と難しいです。
中年を過ぎると、内臓脂肪も溜まりがちになります。
「老い」にあらがうためには、毎日コツコツが必須です。
両手使い
利き手側梗塞に備えて、違う手も意識して使うようにしましょう。
(利き手でない手でスプーンを使って食事するなど トライしてみてください。)
脳の活性化にもよいとのことです。
余談ですけど incidentally
「住まい」について
道路からの玄関までの高低差は低い方がいいです。歳を重ねると、階段があると重い荷物などを提げて上るの辛くなります。擁壁が高いと車イス移動が難しくなります。
我が家では、道路から玄関前までの高さが65cmあり、車イス用電動昇降機をレンタル設置しました。
門からのアプローチも身体不自由になった場合を考慮した設計が良いでしょう。我が家では、車イス移動のために玄関前(2段の階段)と、上がり框用にスロープを2台レンタルしました。
上がり框(かまち)(土間とホールの境)の高さは、国土交通省「高齢者の居住の安定の確保に関する基本的な方針」に18cm以下を推奨
( しかし、道路から玄関までの高さが低いと、水災害時に被害をうけることがあります。)
車庫も横幅に余裕をもって設計しましょう。車イスからの移乗には1m以上必要です。
スロープ勾配 (国土交通省 バリアフリー法) 室内は1/12以下(角度5度)に、屋外は1/15以下になるように設置。例えば車イスで10cmの高さを上るためには、スロープの長さは120cm必要となるということです。
間取りは 車イス用に玄関・廊下は広く、トイレは段差なしで介助ができるよう便器の横にスペース確保。
車イス寸法)大体 自走式(幅66×奥行99×高さ87cm)介助用(60x98x85cm) 自走式の方が幅が広いです。
その後の平穏無事な日々
親を見送り、己の老いと向き合いつつ、書とお琴と好きな庭の花木の手入れ、畑を耕す穏やかな日の暮らし中で、心動いたことを書いていきたいと思っています。